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日常雑記中心でたまに私用ネタメモとかSSSとか。
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 アスランの機転により謎の戦艦を退けたミネルバの中では、もう一つの修羅場を迎えようとしていた。
 あの状況で艦長であるタリアよりも素早く状況を判断し、的確な指示を与えた『アレックス』が、アスハ代表のただの護衛だと言われても今更このブリッジで信じる者はいない。だが、そうなると彼が何者かと思うのは至極当然だろう。
 そんな中、何やら訳知り顔をしていたデュランダル議長が、ブリッジクルーの疑問を代弁するかの様に口を開いた。
「アレックスくん、君の本当の立場と名前を聞かせて貰っても良いかね?先程の判断や指揮を見て、今更『ただの護衛』といっても誰も納得はすまい」
 何やら含みのある笑みで問い掛けてきたデュランダルに、あくまでも彼自身の口から事実を告げさせようとする意図を読み取ったアスランは、胸の内で深々と嘆息すると、何処か諦めを含んだ口調で答えた。
「…平和維持機関ミール機動特務隊所属、アスラン・ザラ。…先程は差し出がましい真似をしました」
 何処か投げ遣りにも聞こえる素っ気ない口調で身元を明かしたかと思うと、後半は艦長であるタリアに向けて深々と頭を下げた。
「ミールって…アスラン!?」
 初めて聞かされたそれに動揺したカガリはアスランに詰め寄ろうとしたが、思いがけず冷然とした視線をアスランから向けられ、それ以上言葉を重ねることは出来なかった。
「いえ、そのおかげで助かったのも事実ですから。…でも『ミール』なんて噂では聞いていたけれど、まさか実在していたなんてね」
 ミネルバの窮地を救った事を恩にきせるでもなく、部外者でありながら口出ししたことを詫びたアスランに、タリアはわずかにけんを帯びていた眼差しを緩めると、些か呆れを含んだ声音で答えた。
 緊迫した空気が薄れた事に幾分緊張を解いたのか、身元を証してからはすっかり開き直ったらしいアスランは、『アスラン・ザラ』の名にどよめくブリッジクルーから向けられる好奇と羨望の眼差しにも臆する事無く、デュランダル議長やグラディス艦長と向き合い、苦笑を零した。
「元より平時には表立って活動することない組織の特性上、大体的に告知していませんから。それに、ミールの理念は理想主義者の戯言と受け取られても仕方の無い部分もありますので」
 自分の属する組織に対し、ある意味酷評ともとれることを言ってのけたアスランは、軽く肩を竦めてみせて。
「まぁ、私自身もそれに賛同したからこそ、こうしているのですが」
 気負いも躊躇いも無くそう言い放った。

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 秋も深い10月下旬。
 この日、幾多の苦難を乗り越えて、晴れて長年の想い人であるキラを生涯の伴侶として迎えることが出来たアスランは、幸せ絶頂だった。
 そんな彼の元に、父方の血縁である透明人間一族の長老会からある通達が届けられたのは、結婚式を直前に控えた頃合いだった。
『一族の問題児ディアッカ・エルスマン並びにその目付役2名の後見として、彼らの面倒をみよ』
 幾ら透明人間一族では、人間界で家庭を持った者が未成年者の後見として世話をすることがあるとはいえ、若年の…ましてこの日式を挙げたばかりのアスランにその役目が与えられたのは、どう良心的に考えようとしてもただの『厄介払い』以外のなにものでもなく、結果的にアスラン(とレノア)の怒りを買った長老会の面々(実父であるパトリックも含む)が色々と不幸に見舞われたのは、ある意味必然だったのだろう。
 それでも、押しつけられた厄介事が消える訳では無かったが…。

 キラは知らない。
 あの日、彼奴の言葉が俺にとってどれだけ嬉しいものだったか。
 それまで俺が出会った奴らは皆、『ザラ』の名を通してしか俺を見ようとしないか、同様の立場にある者達ばかりだったから。
 もしかしたらただ鈍いだけかもしれないが、何の気負いもなく、当たり前のように俺をただの『アスラン』として接してくれるあいつの存在が、どれだけ俺の中に焼き付いたか…。
 今までこんなにも深く俺の心に入り込んだ奴なんていなかった。
 まして、不快に思うどころか『手放せない』と感じるほどに執着する相手なんて、一生出会えっこないと思っていた。
 そんな俺の価値観を根底から覆したのは御前なんだから、ちゃんと責任は取ってもらわないとね。
 だからキラ、覚悟してね?
 俺は、どんな手を使っても御前を手に入れるから…。


 麗らかな春。
 国内屈指の名門校と名高いザフト学園でも、正門から続く大通りでは桜舞う絢爛の時季を迎えていた。
 新学期となるこの日、高等部では一人の専任講師を招いたのだが…その就任自体が異例尽くしで、事前に情報を得る事が出来た者達は、皆一様に件の人物に興味を示していた。もっとも、当の本人は、そんなことを知る由もなかったが。

「なんか…早く来過ぎちゃったかなぁ?」
 はらはらと舞い散る桜をぼんやりと見上げながら、他に人気のない通りに立ち尽くした人物は呟いた。言葉にやや覇気が無いように感じられるのは、すっかり桜に魅せられているせいだろうか。



 携帯のメール保存枠いっぱいで新規作成出来なくなったので、書き掛けネタをアプしてみる。<ちなみに年の差アスキラネタなのです(笑)

 空賊ザフトの一員にして最年少の少年アスラン(13)は、年の割に彼の兄貴分にあたる者達より冷静だと言われる位、落ち着きのある少年だ。
 何かと粗忽な兄貴分達に代わって戦利品の管理を一手に任されている彼は、先日、悪徳貴族から頂戴した品々のリストを作るべく宝物庫で作業をしていたのだが…そこで運命の出逢いを果たすことになる      




 辺境宇宙にある銀河系…の更に辺境にある太陽系。
 此処の第3惑星付近は、宇宙でも数少ない『ゲドルトの海』があり、そこに生息するヴァイア〜通称・宇宙イカ〜は珍味として広く宇宙に知れ渡っているし、それらを補食対象とする全宇宙においても絶滅危惧種に指定されているエヴィデンス01〜通称・羽クジラ〜が生息することでも知られており、宇宙連合により特別保護地域に指定されている。

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